ESO 97 小村の悲劇

【リヴィーネの手記】

　Alten Corimont北部のアルゴニアンの小村の入り口にて、tree-minderらしきアルゴニアンの女性の死体を見つけた。外傷により殺されたようだ。
　手には杖の天辺らしき木片を握りしめ、その側には古い本が落ちていた。ページはいくらか抜けてしまっているようだ。ベルトには壊れた鍵束がついている。
　この不自然な死について探るために、これらの無くなっているものをまず探してみようかしら。

　村では他のアルゴニアン達も殺されていた。
　虐殺があったのだろうか。

　あるアルゴニアンの家の中にて、tree-minderの持っていた本のサイズに合致するページの紙を見つけた。
　大抵のページは焦げてしまっていて読めなかったが、読める部分からは、戦争とも悲劇とも縁のない、平和な小村の様子が伺えた。記入者は様々なようだが、最も最近の記述者はTree-Minder Deyapaのようだ。

　大きな鉄製の鍵が入った袋を見つけた。鍵の大きさから判断するに、何か大きなものを解錠するための鍵なのだろう。この集落の住居のいくつかには鍵がかかっていた。その内の一つの鍵だろうか。

　焚き火の中にて杖の柄を見つけた。凝った装飾の彫りが施されているように見えたが、どうやら有機的にこのような形に形成されたもののようだ。

　アルゴニアンの霊魂と話した。彼女は最初、私のことを火事場泥棒だと思っていたが、私はtree-minderの死体を見てここで何が起きたのかを解明したいだけだと伝えたところ、何があったのかを教えてくれた。
　彼女、Tree-MinderのDeyapaが語ったところによると、ドミニオンがやって来て、抵抗したここの住民を皆殺しにし、ヒストの木の樹液を取って行ったそうだ。
　ドミニオンがどのように樹液を手に入れているのかは不思議に思っていたが、ここまでひどいことをしていたのか。
　さて、ヒストの木が枯渇したため、彼らは死しても行く場所がなく、ここに狂気に苛まれながら留まっているのだという。
　彼らをヒストの元へ帰してあげるために、私はまず彼女の小屋に行くことになった。

　よく見ていなかったが、確かにこの村の中央にあるヒストの大樹は枯れてしまっている。

　狂気に囚われたアルゴニアンの霊魂から隠れて歩き、私は何とかDeyapaの家へ辿り着くことができた。
　Deyapaに改めて話を聞くと、私が欠片を集めた杖により、霊魂を鎮め、彼らのエナジーを吸い取ることができるという。この杖はヒストからの贈り物なので、この事態を正常化する力を持っているそうだ。
　十分に霊魂を吸収したら、ヒストの木の前で落ち合うこととなった。

　杖の力により、アルゴニアンの霊魂を吸収した。
　……これ、自然なことなのよね。字面だけを見ると死霊術のように見えるけど。

　枯れたヒストの木の前にて、Tree-Minder Deyapaにアルゴニアンの霊魂を何人か杖に吸収したことを報告した。
　杖を彼女に渡すと、彼女はその魂をヒストに帰してヒストを回復させようとしたが、上手くいかなかった。
　どうやらヒストの木そのものも悲鳴を上げており、アルゴニアンの魂を受け付けない状態にあるようだ。
　私はまだ近くにあるドミニオンの野営地へ行き、杖の力によりヒストの樹液を取り戻すように頼まれた。
　どうやらヒストの樹液はその魂のようなものらしい。それがドミニオンによって熱せられているためにこのヒストの木は悲鳴をあげているそうだ。
　私はアルゴニアンではないのでよく分からないが、どうも急いだ方がよさそうだ。

　ドミニオンの野営地があるという村の北へ向かったところ、一人のアルゴニアンと出会った。
　どうやらこのProwls-in-Stealthはあの村の生き残りのようだ。狩りに出ていたため、ドミニオンによる虐殺から逃れられたみたい。
　彼は家族や友人の復讐を望んでいる。ここのドミニオンの指揮官であるMaldurの記章を燃やし、野営地を汚し、そして彼本人を殺しその心臓を持ってくるよう頼まれた。
　復讐したい気持ちは分かる。私が代理を務めよう。